
【概要】世界トップクラスの精密加工技術が武器の研削盤製造メーカー。学生の印象に残る仕掛けを施した広告制作。

国内外のものづくりを支えてきた山形県のリーディングカンパニー、ミクロン精密株式会社。その技術は世界トップクラスと評され、多くの大手製造業から絶大な信頼を得ています。
今回、山形大学の大学会館という学生の目に触れる場所に広告を出す事が決まり、単なる企業紹介ではなく、記憶に残る広告を制作したいとのことでした。
BtoB領域で安定した事業展開を続けており、新卒採用も順調であったことから、直近の採用ではなく、未来の転職市場を見据えたブランディング、企業としての「技術力」と「おもしろさ」を、どう若い感性に届く形で表現するかを鍵と考えました。
【こだわりのポイント】
私たちが導き出したコンセプトは、違和感を楽しむ広告。情報過多の時代において、エンタメ的な仕掛けが人の心を捉えることに着目し、違和感に気づいた人だけが楽しめる広告体験をデザインしました。


そこで、掲出場所である自動ドアの動きに着目しました。可変性を活かし、開閉のタイミングで絵とメッセージが重なり、普段見えない言葉が現れる演出を施しました。何気なく通り過ぎる学生の足を止め、「なんだこれは?」という気持ちを生む設計にしました。


会館奥の柱周りには、目を凝らして初めて気が付くようなコピーを配置。気づいた学生が思わずSNSに投稿したくなるよう、広告に対して”読む”のではなく、”遊ぶ”ような感覚を大切にしました。

このプロジェクトで最も重視したのは、「企業が伝えたいこと」よりも「学生が面白いと感じること」。ミクロン精密がいかに高い技術力を持つ会社かということを、ストレートには伝えず、「この会社なんか気になる」という感覚を残すということを意識しました。
プレスリリースで更なる広がりを作ることも想定し、一度貼って終わりにならないよう、広告自体を取り外して別の場所に移動できるよう、リユース可能な仕様で制作しました。
【メンバー】
クリエイティブディレクター:三浦拳
プランナー/コピーライター:オカダダイキ
デザイナー/施工:いづみ企画